チャプター 296 フィナーレ

イワンはウィリアムの言葉を耳にした瞬間、ハンドルを思わず強く握り、車体があわや大きくぶれるところだった。

「……スターリング様、今――ステラ―シティへ行きたいと、おっしゃいましたか?」驚きが声に滲んでいる。

「そうだ」ウィリアムは短く肯定した。

その迷いのない返答を聞いたとたん、イワンの胸に熱い高揚が駆け上がった。

ついに、ウィリアムがアンナを探しに行く。ここ数年、どれほど苦しんできたことか。長すぎた待ち時間が、ようやく報われるのだろうか。雲が、やっと晴れるのだろうか。

ペネロペの口から何を聞いたのか、イワンには分からない。だが、きっと重大な何かだったに違いない。ウィリアムが前へ進む...

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